2025年1月に沖縄県で開催された、第20回全国地方議員交流研修会に参加しました。研修会で提起された「外交は国家のみが行うものか？」との問いを踏まえ、「沖縄県地域外交基本方針」を参考に、自治体がとれる方法で地域の緊張緩和を目指して力を尽くす「平和外交」の重要性を再認識しました。しかし世田谷区では、姉妹都市提携先は欧米圏の都市のみで数十年間にわたって変化がなく、コロナ前に始まった台湾との交流も音楽交流に留まっている現状があります。研修成果の共有と併せて、区の国際交流事業における基本的な視点を示す「これからの国際交流のあり方」を、地域外交の視点も加えて早急に改訂するよう、質問に取り上げました。

区からは、『地域外交という視点は、自治体同士が国境を越えて経済や文化・教育などの幅広い分野において人的・社会的な交流を行うことにより、地域経済の活性化や異文化への理解を深める効果が期待できることから大変意義深いものであると認識している。来年度、この間の課題や地域外交の視点も踏まえて「あり方」の見直しに着手していく』との答弁を得ました。

また、近年ますます緊張が高まる国際情勢を踏まえ、すでに実績のある台湾との交流拡充をはじめ、中国、韓国、ASEAN各国等、アジアの近隣諸国との交流を強化し、自治体として主体的に平和外交を推進するよう、重ねて求めました。区からは、『今後は平和という視点も含め、その可能性について検討していく』との答弁を得ましたが、アジア近隣諸国との関係強化という部分については、未だ具体的なビジョンは示されていません。今後、適宜他会派とも連携しながら、継続的に求めていきます。