過去の議会での質問実績

区内のベンチは、真ん中に手すりが設置されたものが多い。過ごしやすい街づくりの観点から「寝そべらせない」「長居させない」デザインに問題提起【2023年 決算特別委員会】

区内を歩いていると、歩道の狭さとヒヤリハットの多さ、ベンチの真ん中に手すりが設置されたデザインがとても多いことが気になりました。こうした、寝そべらせない、空間に長居をさせないなど、「〜させない」という機能を持たされたデザインは、日本では「排除アート」、海外では“Hostile Architecture”(敵対的建築物)と言われます。建築史家の五十嵐太郎氏は、これを言葉によって禁止を命令しないが、何となく無意識のうちに行動が制限される、いわゆる「環境型の権力」と表現しています。

区が作成・公表している「路上ベンチ等設置指針」を見ると、排除アートと言われても否定できないデザインのベンチの多さが目につきますが、区に見解を問うと、絶対にこのデザインでなければならない、というルールはないことがわかりました。公共空間の一部を構成するベンチについては、単に数を増やすだけではなく、誰かにとって使いにくかったり、誰かを排除していないか、という視点を持って適切な対応を検討するよう要望しました。

また、区民の方からは、もっとベンチが欲しい、休む場所が欲しい、という声も届いています。現状では、どこにどんなタイプのベンチがあるのか区民には全く分からないため、ベンチマップを作成してアプリで気軽に見られるようにするなど、区民にも情報を活用しやすいように工夫をすべきと訴えました。区からは、「今後、写真の掲載や地理情報システムを活用した電子地図データベースのせたがやiMAPの活用の可能性も含め、ベンチ情報の充実について検討を進める」との答弁を得ました。

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